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zoom RSS 『マグネシウム健康読本』を読んで

<<   作成日時 : 2017/04/22 08:54   >>

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思ったより面白い本だった。東京慈恵会医科大教授の横田邦信氏が書いている。

古代ギリシャのマケドニア地方から産出した「マグネシア・アルバ」が名前の由来だそうだ。「アルバ」は「白」を意味するから、もともとカルシウムと一緒に取れる白い物質だったのだろう。マグネシアとは酸化マグネシウムの別名で、融点が2800℃と高いので、耐火煉瓦の原料ともなるものだ。一応スコットランド人のJ.ブラックが1755年に発見したとなっているが、錬金術のほうで古くから記号があるからそれより以前に見つけられていたかもしれない。単体としてはファラデーの師のデービーが1808年に分離して「マグニウム」と名付けたが、こちらは使われていない。マグネシア地方といえば、マグネシウムよりむしろマグネットの語源として知られているところだろう。マグネシウムは原子番号12の最も軽い金属であるが、世の中の元素は過半数が金属だ。たいていの金属は磁石につかないので、マグネシウムも名前とは裏腹に磁石にはつかない。

つい数年前まで、カルシウムの不足が盛んに喧伝されていて、今でも食品添加物にカルシウムの混入をうたっているものが目につくが、実際意味があるのかないのかどちらだかわからない。それどころか、カルシウムは積極的に取る必要はないという説まである。マグネシウムと容易に結びつくので、排出される場合も体内のマグネシウムを奪うからとされているようだ。これは再三言っていることだが「食後3分以内に歯を磨け」というのは大ウソであって、こうした詐欺まがいのペテンを語る医療機関は日本と韓国位のもので、諸外国では「食後3分以内に歯を磨いてはいけない」が常識だというから、カルシウムにしても何が本当かわからない。

牛乳を飲みすぎると骨粗しょう症になるというのは、牛乳にはカルシウムの1割ほどのマグネシウムしか含まれていないからではあるまいか。バランスよくマグネシウムとカルシウムを摂取しないと、どちらも吸収されないそうである。少なくとも、マグネシウムの割合が5割はないと不十分だそうだ。だから牛乳だけ飲むと、飲んだ分のカルシウムが単に排出されてしまうだけでなく、そのカルシウムが磁力のように体内のマグネシウムをひきつけて一緒に排出されてしまうのだと思う。ヨーグルトなどにしても、意外と牛乳と似たり寄ったりで、『なんだかなあ?』と思う。豆腐などのほうがよほどバランスが良いが、豆腐にしても木綿豆腐の場合はカルシウムの割合が多すぎて4倍もあるから、健康食品とはいいがたいのかもしれない。しかし、マグネシウムに比してカルシウムの多いものを大量に取るものは虚血性心不全を起こす率が急激に上がるということからすると、牛乳などよりは安全だ。絹ごし豆腐の場合はマグネシウムの割合が若干多い。どしどし食べてよいのは絹ごし豆腐のほうだといえそうだ。

インスタントコーヒーの場合、成分表だけ見ると、カルシウムの3倍ほどマグネシウムの割合が多くなってはいる。100グラム当たり410ミリグラムだから、濃いめのコーヒー一杯で40ミリグラムはとれることになるが、あいにくマグネシウムがコーヒーから吸収できるとしているのはコーヒー業界くらいでしかないようだ。本書でもインスタントコーヒーからマグネシウムがとれるという京大名誉教授の紹介はあるが、筆者自身は薦めていない。反対にコーヒのカフェインがマグネシウムの吸収を阻害するとあるが、これはカルシウムの吸収を阻害するからと置き換えたほうがよさそうだ。ではカフェインレスならよいのかというと、こちらはカフェインを除くための工程で生じる不純物の毒性がやや心配である。考えてみれば、一日4杯以上のコーヒーを飲む人がちょっとばかり長生きだというのは、単にカフェインに弱い虚弱なタイプの人が除かれただけのようにも思える。ちょうど放射能の健康効果を謳う人と似たような理屈だ。それでコーヒーのマグネシウムはあてにならない。ココアはどうだろうかと思う。カフェインが少なければ結構取れそうな気もするが、人によってはカフェインより毒性が強いという砂糖を含んでいるのが気になる(*)。子供が飲むくらいだからカフェイン自体はそんなになさそうだ。しかし日本人は子供のころから緑茶など飲んでいるから、カフェイン耐性度が結構高いとも考えられる。少なくともカフェイン慣れはしている。日本茶でも、茶葉をそのまま飲む抹茶タイプのものはマグネシウム含有量が高い。しかしよくわからないので、ほかの飲料で何かいいのはないかというので探してみたら、アフリカ産のルイボス茶というのがマグネシウムが豊富だという。多いといっても、茶葉100グラム当たり150ミリグラムほどしかない。ものによってばらつきはあるだろうが、1パック2グラムとすると3ミリグラム以下だ。まあ、アフリカ産だから農薬も豊富だったりするかもしれないが、何種類か買い求めてきたお茶の中では一番うまかった。しかもカフェインは入っていない。ごぼう茶というのもまあまあうまかったが、タンポポ茶というのはあまりうまくなく、ジャスミン茶というのは香水のようなにおいがして飲めたものではなかった。
(*)後日、森永の「ピュアココア」というのがあったから買ってきたが、幸い砂糖はどうやら入っていないようだ。砂糖抜きのほうが幾分すっきりした風味になる。ねばねばするのは砂糖のせいだったかもしれない。カフェインについてはわからないが、何か飲んだ後しばらくしたら急に眠くなった。陽が射してきたので偶然眠くなったのかどうかはわからない。コーヒーと違って、ミルク抜きのブラックで飲んだ方が味わいがあるかもしれない。飲んだ瞬間はコーヒーのほうがうまいが、少し濃いめにしてドロッとしたのを飲むと、ビターチョコレートのようで何時間も喉の奥の方に余韻が残る。


マグネシウムの特性は325種類にも及ぶ酵素を活性化することだという。大概の食品はカルシウムの含有量のほうが多いが、逆にマグネシウムの割合のほうが多いものがピーナッツやクルミ、アーモンドなどのナッツ類だ。それから、意外に思ったのが米もマグネシウムの割合が高い。うどんはダメだが、そばも米同様だ。100グラム当たりの量でいえば毎食そばを食っていれば大丈夫なくらいたっぷり含まれている。そばと豆腐でOKだと思う。ジャガイモなどのイモ類もカルシウムに比してマグネシウムの割合が高い(コロッケはゼロ)が、絶対量が少なすぎる。しかし中サイズ一個で100グラム以上あるから、3個か4個食べれば案外摂取できそうだ。海外産だと日本産よりミネラルは多いだろう。日本の土壌は火山灰地でしかも河川が急流なため、ミネラルが植物に吸収される度合いが少ないのだという。沖縄地方以外は軟水らしい。ただし、海外といっても、、ニューヨークやマドリードは東京の2杯から3倍も軟水らしい。ストックホルムも軟水の部類に入るという。イタリアの地形は日本と見かけ上似ているのに、概して超硬水であるという。いくらマグネシウム量が多いといっても、1リットル飲んでやっと納豆1パック分程度だ。わざわざ海外製のミネラルウォーターを取り寄せる必要もない。

(*)面白いことに、そばも白米もアミノ酸スコアは同じ61点だ。アミノ酸スコアというのは、タンパク質としてどれくらい性能が良いかを表す指針だが、トータルすれば白米のほうが総得点は高いのに、たった1個の必須アミノ酸の点数が低くてそばと同じなので得点が同じだということになってしまっている。イチゴなどンは総合点としては、白米の半分ほどしかないのにもかかわらず、アミノ酸スコアは64点もある。こんなもんでは大して参考にならない。バナナにしても、イチゴと同じアミノ酸スコアで、米よりも優秀なタンパク源となりそうな印象を与えかねない。ただし、バナナは一本当たりの重さもあり、かなりマグネシウムも摂れそうである。カルシウムの5倍量のマグネシウムがある。成分表はあまりあてにできないだろうが、2,3本でざるそば一杯と同じくらいだ。

昔から、河川が酸性の地域に住むものには脳卒中での死亡率が高く、逆にアルカリ性であると死亡率が低いことが知られていた。酸性の水とは硝酸塩や塩酸塩が多い水で、アルカリ性の水とはカルシウムやマグネシウムの多い硬水だ。日本でかつて脳卒中が多かったのは、栄養不足だったからなどとする説が一般的だが、そうではなく日本の水は軟水だったからだともいえる。一日一食位を「粗食」とするのは当たらないだろう。飽食の今では、マグネシウムの多い硬水地方に住むものに循環器系疾患が少ないことが知られているそうだ。心臓病で死にたくなかったらそばを食うことだ。それと海の幸がいいのは直感的にもわかる。とろろ昆布などだ。

肉類にはカルシウムやマグネシウムはほとんど含まれていない。軟骨部類ならばそこそこ多いだろうかと思うと、ここにもあまりない。あまり少ないので逆に驚くくらいだ。精白米のほうが多いのだから少しばかりびっくりする。成長に必要なのだから卵には豊富だろうと思うと、ここにもさっぱりない。動物性食品にはないらしい。植物にマグネシウムが多いのは、葉緑素の中心核にマグネシウムが位置しているためだが、現在でもその作用はよくわかっていないという。(マグネシウム―ポルフィリンという構造。)人体にはおよそ25グラム存在しているが、骨に65%、筋肉に27%含まれる。それでいくと、動物の肉は筋肉だからマグネシウムもありそうに思えるのだが、実際にはほとんどない。

1978年にフィンランドのカルパーネンという人が、食事中のカルシウムの割合がマグネシウムに比べて高いほど、心筋梗塞などで死亡する人が増えることを報告している。フィンランドは日本の5杯も牛乳を飲むのに骨折が多いので調べたのだろう(*)。だからマグネシウムの少ない牛乳やヨーグルトはたくさん食べてはいけないのである。むしろ、無駄と思われるくらいマグネシウムの摂取量を高めたほうがいいらしい。理想はマグネシウム1に対してカルシウム1.2の割だという。散々体に良いといわれてきた感のあるカルシウムだが、何かあまり良いものではなかったようだ。それどころか、単体で摂取してはいけないものなのだという。
(*)ついでに、日本人には乳糖を分解できない人が多いから、牛乳のカルシウムは吸収できないなどといっている人がいるらしいが、激しい下痢でも起こさない限り、牛乳のカルシウムは乳糖に組み込まれているわけではないので吸収は出来るはずだ。大体、牛乳を飲んで下痢をする人など、果たしてそんなに多いのだろうか。日本人の半分は乳糖不耐性などといっている人もいるが、それでも下痢はしないだろう。学校時代にもそんな人はクラス50人中2人もいるかどうかだったし、社会人になっても牛乳が飲めない人というのはまずいなかった。それでそんな人が多いというのは信じがたいのだが、世の中が変わったのかもしれない。多分腸はたいてい少しくらいゴロゴロしているものなので、夜中に目覚まし時計のチクタクが気になるといった程度の理由で、自分は牛乳が飲めないものと暗示にかかっているものが多いのだとは思う。それでも、せいぜい5人に1人くらいだろうし、それもヨーグルトなどを食べれば腸内細菌のほうで乳糖は分解してくれるのではなかろうか。だから日本人は乳製品を食べても吸収できないという説は大いに疑問だ。母乳と同じ動物性だから、吸収しやすいはずのものであるが、牛と違って草食動物ではない点が異なる。しかし、母乳中のカルシウム量も、マグネシウムの9倍ほどあって、危険レベルといえる。ただし母乳にはほとんどカルシウムは含まれていないようだ。山羊の乳も牛と同レベルだ。しかし牛の乳のほうが人の乳に近い。吸収率がよいわけだ。乳糖を分解する腸内細菌が住み着けば、もはや牛乳を飲んでも何の問題もないのだから、ほとんどのものは思い込みによる腹痛なのだろう。

戦後、食事内容が反欧米化したことにより、脂肪分の摂取量が急激に増えた。このことがまたマグネシウムの排出を促す原因となったそうだ。過剰な脂肪分の摂取、特に不飽和脂肪酸は食事中のマグネシウムの一部が鹸化反応を起こし、死亡を吸収されにくくするという。そのままマグネシウムと一緒に排出されてしまうらしい。しかし、これはうまいことビタミンCを大量に取っておけば代わりにやってくれそうにも思える。肉を食べても脂分の多いものは食べないことだ。

日本人の食生活がマグネシウム不足になったのは、1905年(明治38年)に塩の専売公社が施行されたのがそもそもの始まりらしい。最初のうちは農業的な色合いが濃くて、そのためマグネシウムも塩の成分に含まれていたらしい。それが「イオン交換樹脂膜法」の採用ですっかり駄目になった。昭和37年(1962)のことだという。経済性や効率性が、健康や文化などの本質よりも最優先された。エコノミックアニマルの時代の始まりだ。その後1997年(平成9年)に塩の専売法が廃止されてようやく天然の粗塩を作ることが出来るようになったようだ。今の内閣が、高度成長時代が日本の理想であったかのように折につけ語るのが残念でならない。とりわけ、「エコノミクス」の連呼が耳に残る。


マグネシウムの効能としては、第一に糖尿病の予防とあるが、遺伝性のものもおそらく心因性なのだと思う。それはかつてグロデックの主張したとおり、怪我にしても心因性なのだろう。今は当時と異なる時代背景のため、すべからく義務教育の洗礼を受けているため、思考力にかけるものには思いもよらないことだというだけだ。愚者といえば愚者だが、あたまの悪いものだけが愚者なのかというと、この場合はそうでもない。そのほか「不整脈を抑え、急性心筋梗塞による不整脈死を予防する」効果は「筋肉のけいれんを抑え、こむら返りを防止・改善」に通じる。次に、「セラミド(角質細胞間脂質)の合成・産生を高め、アトピー性皮膚炎を改善」とある。それから「口内炎、歯周病を予防する」とある。ブラッシングなどより、栄養第一だ。唾液の中にある分泌型免疫グロブリンAが細菌などの微生物と結合して侵入を防ぐのだそうで、一種の白血球作用だともいえる。毎度思うのだが、これだけでたらめを教え続けた歯科学校が罰則の対象にならないというのも理解できない。


カボチャなど、普段栄養がありそうなことを言っているが、マグネシウムは案外少なくて、肉並みでしかない。いろいろと予想に反することが多い。成分表を眺めているうちに、大根の葉のほうが牛乳などよりよほどカルシウムが多いのに、なぜ牛乳を勧めるのだろうと訝しく思った。それほど牛乳のカルシウムは吸収率が高いのだろうか。乳糖不耐性でちょっとくらい下痢をしても吸収には支障なさそうにも思える。ましてヨーグルトならば、より吸収率がアップするだろう。

海水1キログラム中に1.3グラム近く含まれているので、もしもマグネシウムがオールマイティで超強力な健康食品であれば、塩分の過剰摂取など何でもないように思えるが、そこまでの威力はなさそうだ。

マグネシウムは、解糖系酵素やATP依存性酵素の必須因子だ。糖代謝に関する酵素、核酸の合成や分解に関する酵素、コレステロール合成などの酵素などにもかかわっている。325種以上だから生物進化上不可欠だったのだろう。何しろ植物の時代から重宝された元素である。


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