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zoom RSS ベーシック・インカムの話はどうなっているのか

<<   作成日時 : 2011/08/20 17:04   >>

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ひとしきりずいぶん騒がれたらしいが、どうも日本人は冷めるのが速いのか、最近さっぱり耳にしなくなった。地震のことや原発の事故のことがあったのでそちらに目が行っているのかもしれないが、不思議と大事件が起こったにしては全く景気に悪影響と思えるものは与えていない。むしろ、生産力が低下したおかげで、景気が回復したかの印象を与えている。これは「働かなければ、経済が停滞などするようなことはない」と、一部の学者の指摘している通りのことだ。しかも、前代未聞の政権にしがみつくだけの総理大臣のお陰で、全く遅々として復興が進まないことで、東北に大部分の下請工場があるという自動車メーカーは復興を遅らせるどころか、2ヶ月近く前倒しして回復を宣言している。ただ懸念は節電対策が倹約モードになってきたことだけで、消費を増加させて余剰生産物を消費していかないと、ますます世相は停滞の雰囲気をかもし出す。消費が増えないなら、人員カットや生産時間の短縮を行なえばよいだけで、失業者の増加に対する政府の対策が未完成である今は、大地震によって大規模な雇用者のカットを失業保険手当ての負担なしに削減できたことは、不況脱出という視点のみからこれを考えるならばきわめて幸いであったといえる。

これは円高による海外の設備投資増加などの効果があったのかもわからないので、単純に生産縮小と人員削減の効果だといえるのかどうか定かではない。輸出企業が自国通貨高で本当に多少の不利益をこうむるのかどうかさえ、確かなことはいえないらしい(ライブドアの例を見てもわかると思うが、あまり露骨に株式や外国為替の売買益というものを企業内の一部門として組み込んでしまうと、後々余計な問題を背負い込みがちになるので、まず投資部門は単独決算には計上しないのが普通だと思う)。利益が出ていても、単に税金を支払いたくないがために決算期になるとできるだけ赤字を計上してできれば還付金さえ貰い受けようというのが企業の魂胆で、円高はそのための絶好の大義名分となる。大義名分さえあれば、赤字決算にしても企業の信用が下がることはないからだ。現在国内の少なからずのき行は、自国通貨による借款と、海外通貨による借款の双方を使い分けており、好きなほうを返済に充てているから、それだけでも、かなりの収益を得ている。それは表向き借款の返済に過ぎないから利益として計上する必要のないものだが、実はこれによる利益のほうが本業よりも多くなければ、当該企業の資産運用は相当のへたくそだといえるものだ。日本国内と海外に拠点を持つような企業であれば、さらに巧妙な利ざや稼ぎができるであろう。今や個人であっても、元本の20倍もの資金を運用することの時代で、しかも適当に規制されて20倍なのだ。日本国内における個人のFXトレーダーだけでも、日本銀行の運用資産を上回る取引を行なうことができる。ソニーのように自前で銀行を持つことができるようなところは、手数料さえ支払う必要がなく、相当に有利だ。確かトヨタにも銀行のようなものはできていたと思うので、円高で赤字が拡大したなどというのは見せ掛けだけの話で、円高なら生産を停止するだけで大幅な黒字になる。

こんなことを考えなくても、大衆というものは大方病魔に侵されているので、その精神も真実と逆を見て、さかさまに行動すると考えれば、簡単に謎解きをすることができる。実際のところ、経済の法則が正しいかどうかも、それを運用するものの思惑による行動の結果で評価されるので、経済人の多くも大衆の思考パターンと同じものであろうということからすると、今迄正しいとされてきた経済の法則も、実は誤りであったという可能性が高い。少なくとも、いくばくかの誤りは必ず含んでいるであろう。医療上の原理と同じく、経験則によって導かれたものは、ここの平均人に異常性があったとしても、それが正常であると判断せざるを得ない。然るに、もっとも観察者の強い判断が入ってはならない物理学上の法則に関しても、その多くに観察者の主観が入っているというのが事実なのだ。

社会主義国家には資本圏で経験するような原因不明の不況というものは押し寄せなかったということは、現在はっきりとした歴史的事実として残っている。しかしそれは生産を自粛するようなものではなく、過剰生産を禁じていなかった点は資本主義と同じであったようだ。しかし、資本圏のように、実体を伴わない見せ掛けの形で資金の調達をしなかったお陰で不況は訪れなかった。つまり、過剰な設備投資による過度な生産を行なったのが恐慌の第一の原因で、これは今のサブプライム問題とほとんど同じだとされている。生産を長たために、不況の脱出にいち早く成功したのが今の菅政権で、これは成功というよりたまたま無策だったので、偶然それが怪我の功名となったらしいというのは先に述べた。これは藤井大臣以来の民主党の根本的な財政政策であるらしい。緩やかな円高が続く限り、日本の国内企業はどんどん雇用カットできる。空洞化を目指したものではないと思うが、働かないことが不況を抑える秘訣だ。しかし、それは資本主義圏にある企業ではかなり困難なことだろう。ベーシック・インカム政策にしろ、その背後には、雇用を調節して不況のサイクル的な突入を防ごうという目的がある。これも現在の状況下では国民に納得されないことだ。解雇されると不安になるというのが今の大衆の性格だからだ。ルターやカルヴィンの宗教改革以来、世界中に伝播した勤勉という異様な思想に簡単にかぶれて喜び勇んで戦場にまで赴いたというなんとも愚かしい諸国民ではある。

ともかく、過剰な設備投資によって、人間の幸福と繁栄の犠牲の上に、常に拡大再生産を続けなければ、社会システムが維持できないというのが資本主義経済というものである。過剰な設備投資が不況を招くということがはっきりしているにもかかわらず、設備投資の増大を好況のしるしとしている今の経済指標の元では、極限られた一部のものしか栄えないというのは当たり前だといえるだろう。余剰生産を押さえ込むのに最適な方法が、ベーシック・インカムの概念だが、労働は神聖で尊いものだという明治維新以来の誤った思い込みの故に、一般大衆はいまだに働きたいという愚かな心を捨てきれないでいる。

分かりやすい例が、輸出産業が自国通貨高で赤字で生産を続けているというのがある。物を作って輸出すれば赤字が出て損をするというなら、輸出はしなければよい。せいぜい国内で消費する分だけを作ればよいので、従来の雇用者は解雇すればいいだけだ。解雇せずに、仕事無しで給料を与えればそれでよいようなものなのだが、あいにく造幣機関を持たない企業にはそれは荷が重い。それでその部分については国の機関の役目だ。

ベーシックインカムのよいところは、国民一人当たりについてそれぞれに手当てが割り当てられるので、大所帯でも安心な点である。大体一人月間8万円ほどが支給されるらしい。4人家族なら合計月に30万くらいで、年間350万ほどになる。一人当たり年間にしてせいぜい100万円、二人だったら、せいぜい年200万円だ。かなりの低所得になるが、家族構成が増えても飢え死にの心配がないという点は安心できる。これだけでまったく労働をやめるという人は5人に1人くらいしかいないだろうから、まだ過剰生産の憂いは若干残るだろう。しかし、すぐにはなかなかできないで、一人で年金を年に500万円とか600万円を受け取っている元サラリーマンや公務員はおおむね大反対だろう。政府の役人の大多数がおそらく反対しているのだから、この制度が採用されるとはちょっと考えられないが、国家全体で雇用の調整を大規模に行えるという、この準社会主義的なシステムには最小限の経済不況しか訪れないであろう。

詳しくは、「ベーシックインカム入門などという」本を読むといいらしい。労働についての誤った考え方を鵜呑みにしているサラリーマンには一読してもらいたいと思うが、どうせ連中の多くにはわかるはずもない。最初から、みたいものしかみないのがサラリーマンというもので、ロボットと同じことを続けていられるということからして頭の狂いなので、そんな発想を受け入れる由もないのである。



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その一方で、経済成長に期待をかける人もいるが、それがどうしたというのかよくわからない。それで人間が豊かになれると思っているというのが信じられない。オウム教などは、「どうせ死ななきゃ直らない」などと、毒薬を使ってポアしようとしたではないか。経済成長などというのは、そうした低次元の話でしかないものだ。およそ、まともな人間の考えるべきことではない。


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