湯船に浸かりながら白い煙蒸気の中でふと思ったのだが、下着を着たまま風呂場で体を洗うというのはどんなものだろうか。多少コツがいるかもしれないが、一石二鳥で下着と体が同時に洗えそうだ。しかし、下手に洗うと下着の生地が傷むのでやぶへびかもしれない。それならばというので、靴下ならどうだろうかと考えた。これなら、体を洗っているうちに洗剤が靴下にしみこんでうまい具合にいきそうだ。たぶん、この方法で靴下を洗っている人は10人に1人位はいそうだ。 西洋式の平べったい湯船だと、二据え用意しておいて、一つは石鹸で泡だらけにした中に、これはいよいよ普段着のままいきなり入っても、別段生地を傷めるということもなさそうだが、普通に洗濯機で洗ったほうが返って安上がりかもしれないというのがある。 というのは洗濯石鹸で体を洗うわけには行かないし、花王のバブ石鹸などでも、洗濯石鹸などよりはかなり高額だ。洗濯機の減価償却分の費用というのを考慮しても、単に水道の水で直接洗える洗濯機のほうが湯沸しの必要のない分だけ経済的なのかもしれない。 そういうことになると、外出着のまま身体毎洗うという方法は、あまり経済効果が認められそうもないということがわかる。第一服を洗った後また身体を洗いなおすということになるであろう。 やはり身につけて入浴するものは、靴下くらいしかなさそうだ。日本では、入浴は素足で行うというのが普通だろうが、海外ではどういう慣習なのかちょっとわからない。ただ日本人が古来毎日のように湯船につかる習慣があるのに対し、ヨーロッパなどでは近代に至るまで入浴の習慣というものはなかった。「10万年の世界経済史」という以前紹介した本では、1665年のピープスの日記というものが書かれている。10年間に渡る日記で、妻が入浴したという記述が一回だけ出てくるが、風呂上りでさっぱりしたにもかかわらず、その後4年間というもの、彼女が再び入浴するということはなかったらしい。1800年代前半になっても、西欧の人々はめったに入浴はしなかったようだ。簡単に体を拭いたかと思うと、存外不潔のままで平気だったらしい。それどころか入浴すると、皮膚の防御層がはがれて病気になると思われていたらしい。不潔のまま気が付かないというのも大衆とは通念にしたがって動くものだからなのだろう。うつ病などといった症状の原因が真正の思い込みであるのと同じことだ。 いろいろ調べたが、「服を着たままお風呂に入ろう」というのが一件あった。自分で実践して経済効果を確かめたに違いない。それとも単に時間の節約のことか。しかし、入浴時間を短縮して、それが元で早死にしてしまっては節約にはならないだろう。 |
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