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<<   作成日時 : 2012/09/17 10:42   >>

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先日尖閣諸島に上陸した香港のグループが再上陸を試みるといってデモを行なったそうだが、散々デモへの参加を募ったという割には、実際にデモに参加したものはわずか4000名と、中国人は余りフィーバーしない。これが日本だと、あれほど熱心に参加をアピールされたなら、すぐに数万人の参加者が出て、押しつぶされて死傷者が出ること必定である。ほとんどの中国人が「われ関せず」タイプで、達観しているというのか、それとも中国史上対外的にはこれこそが中国人の最大の特徴であるとされた「無関心」主義というものが今なお色濃く中国人社会を覆っているようである。中国人本人にしてみれば、それは無関心などではなく、無為自然、即ち究極の人生の目的はそれ自体で完結しているところに限りなく近づくというところにあるのだろう。元来が政治社会的なものには心がむかないというのが普通の国民性なのであって、およそ外で起こっているわずらわしい諸問題などにかかわるのは真っ平ごめんといったところだ。だから、領土問題などでは、日本人や韓国人の10分の1程度のものしかフィーバーしない。

無為自然といった道教的ともいえる世俗への無関心さとは正反対に、中国社会の支配階級に広まったのは、孔子や孟子の儒教思想である。孔子が何を差し置いてもあくことなく求め続けたものが「富貴」であった。財産を築き、高い社会的地位に上り詰めることだ。「富にして求むベくんば、執鞭の士と雖も、われ又これを為さん。もし求むべからずんば、吾が好むところに従わん」(述而篇11)で、「富がもし正しい手段で手に入るものであれば、鞭をふるう御者のような職業にも付いてそれを手に入れるが、不正な手段を講じなければ手に入らないとしたら、好きなことをやって暮らしていくだろう」というようなことをいっている。しかし、富を貯えることにしても、決して楽な道ではないということは、「士は以って弘毅ならざるべからず。任重くして道遠し・・・」という愛弟子の曽子の言葉にも表れている。儒教においても、富貴は財産そのものよりも次第に徳性といったものを重視する方に移っては行くが。


こうした社会思想に中国人民が浸っていたとはいっても、さすがに中国の大衆が日本人よりも10倍も賢明であるとは考えにくい。やはり日本人と同様、知力の足りない三分の2ほどの民の生き様は牛馬のそれと大差ないだろう。牛馬と並べると、上・中・並の中の部類は直ちに不満を並べるだろうが、プラトンの宣託において、真に生きているかどうかが疑問であったのはこの中の層であることは間違いなさそうだ。確かに中国人は、理数系に優れ、激情タイプの多い日本人と比べるとずいぶんと冷静沈着なものが多そうだ。ノーベル賞を受賞するものも、人口比で比較しても、教育水準の割りに、日本人よりも多いといえる。特に数学の分野では、平均的大衆でさえも、日本人を1ランクは上回っているように見える。


中国各地で相次ぐデモ活動の中には、領土問題を離れて現政権の格差社会に対する批判といったようなものもかなり混在しているということには、中国政府も頭を悩ませているようだ。しかも中には現政権が否定している毛政権時代の平等路線への回帰を要求しているものまであるという。どうも、今回の問題を尖閣諸島の領有権をめぐる問題と直接結び付けているのは日本政府の過度な宣伝工作であって、中国国内のデモ活動の本質ははっきりと反日とは結びついていないようだ。中国当局は何とかして憂いの種を除きたいと、民衆の怒りの矛先を外側へ導きたいようであるが、そうした反日デモすら容易に鎮圧できなくなっていることに、かなりの苛立ちを覚えているようである。

大衆が毛政権への回帰を望んでいるとしたら、再び文化大革命時代の悪夢が押し寄せてこないかと、中国富裕層は気が気でないだろう。


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この最期の本の題名『・・・毛沢東が生きている限り』というのが気になる。まだ中国人民には根強く支持されているということだろうか。アメリカの概念に強く影響されたゆがんだ中国共産党の画像を見ていても何も分からない。ロシアについてと同じだ。

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