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zoom RSS 「臨界点の謎」〜生物+経済

<<   作成日時 : 2014/02/13 17:11   >>

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生物というより、がんの話だ。このコラムは新海裕美子という人が受け持っている。「がんは現代病ではない」という見出しで始まっているが、果たして近年がんが増加しているというのはどの程度本当なのだろうか。チェルノブイリ原発事故の際、小児の白血病患者が500倍になったという報告があるそうだが、ああした話と同様に、単に医師側の発見期待度が上昇しただけなのかもしれない。見つけようと思うものも、見つけてほしいと思うものも共に増えれば、発見率もうなぎのぼりに上昇するのは当たり前だ。むしろ、近年になって、がんの発生要因であろう大気汚染をはじめとした公害が減少して、人間側の遺伝子異常が改善されたことで、がん自体は減少傾向にあるのかもしれない。

というのは、がんの発見制度に関しては10年前の倍近くに達しているだろうし、検診する側の一般人の参加自体もかなり増加したというのに、がん患者の発見はこの10年でそれほど増加していないようだからである。10年前は3人に1人が癌になったが、今では2人に1人が癌になる程度だ。片や2倍以上増加したのに、もう一方は5割ほどしか増えていそうもない。おまけにこの5割の増加のかなりの部分が高齢化によるものだ。アメリカ合衆国では人口の半数ほどがジャンクフードやチキンフライでデブデブになってきているにもかかわらずがんの罹患率が減少している。高齢化という現象が少なければどこの国でもこうなっていると思う。がんの発生数は減ったとみた方がいいのかもしれない。平均寿命の延びというものを考えると、おそらく減っているはずだ。がんり患患者の数がちょうど半分になる年齢を考えて、そうした社会とその年齢以上の生存が不可能な社会とを両者比較すれば、すぐと2倍の差がおのずから生まれる。総人口中、高度成長期の入り口=昭和30年(1955年)のがん罹患率を1+1とする。+の位置が罹患者のひとしくなる年齢である。仮にその年齢を65歳とする。65歳以上の高齢者は、現在のほうが昭和30年より10倍くらい多いはずである。だとすると、現在のそれは1+10となる。ざっと5.5倍だが、実際はこの半分以下だったと思う。ということは罹患率が半分以下になったともいえる。多分、日本についてもアメリカ同様かもしくはアメリカ以上に、がん発生率は減少傾向にあるはずである

一般にいわれているのは、がんになる要因のうち遺伝の占める割合は3分の1のようなことがいわれているが、実際には遺伝要因の占める割合は相当に高いらしい。つとにアメリカの生物学者リーランド・ハートウェルによって、「チェックポイント」という仕組みが酵母から人間まで共通に存在していることが見出されているそうである。1989年のことだそうだ。若いうちはこのチェック機能が十分に働いてがんを撃退するが、年齢を重ねるごとにチェックポイントを逃れて突然変異を起こす細胞が増えてくる。それが細胞分裂にかかわる遺伝子だったときに、がん化への第一歩が始まるのだという。

ちょっと勘違いしそうだが、細胞分裂を起こさない細胞はがんにならない。心筋とか、脳神経細胞である。遺伝子の異常というのは突然変異によって生じるものの、その異常が修復不可能なものであれば、直ちに自爆解体処理されるので、組織には影響が出ない。遺伝子に異常がなければ、何はともあれ細胞組織に少しでもおかしなところがあれば、即座に分裂をストップさせるのだ。

遺伝要因のきわめて大きなことがわかっているのが乳がんであって、親が40で発症していればその子供は30で、そのまた子供は20代で発症するという風に、代々悪化するという。このことはもう30年も40年も前からわかっていた。だから国は乳癌の女性を見つけたら、そのたび避妊を強く勧めていてもおかしくなかったのだが、なぜか野放しにしておいたので、次第に若年化してしまった。国策のミスだともいえる。異常遺伝子の持ち主の繁殖を容認するのは、ちょうど異常細胞の分裂を許す不届きな見張り役にも見えてくる。近年、女性の場合は早期発見により治癒のケースが増加したが、男性の場合は死亡するケースが依然として多いそうである。




次は景気についての話だ。はじめは余談のつもりだったが、長くなりすぎたので、経済の話題とした。日本がバブル崩壊後不況に突入して20年くらいたった。その間に世界中の株式市場は上昇したのに、日本だけは下落した。たしかバブルのころは日経平均を10倍するとニューヨークダウ平均になるくらいだと思った。それが今ではニューヨークダウ単純平均が日経平均を上回っている。これだけ見ると大変なことが起こって、もう日本の経済活動は世界に置いてきぼりの貧乏国に転落したであろうなどとたいていの人はそう思うであろう。ところがGNP世界ランキングを見ると、いまだ3位で、ドイツを上回っている。しかも米国の三分の1以上を占めている。株式市場から見ると10分の1以下になっていてもおかしくない。バブルのころのGNPは2分の1くらいだったから、今は10分の1以下でもいいくらいだが、実際は3分の1になっただけだ。10分の1の評価というのは、年金生活者を評価したものに違いない。これはどういうことなのだろうか。しかも、年金生活者(国民総生産に対してはマイナスのニートといってよいのではないか)を含めた一人当たりGDPというのを見ても、2012年度は米国の10位に対し12位と全然下がっていない。ドイツやフランスは20位くらいのところにあるのだ。韓国などは近年景気がよさそうに見えて、一人当たりGDPは35位でしかない。年金生活者の年収など一年で100万か150万だろうから、バイトで暮らすフリーターの年収よりも低そうだ。それを加味しても全体平均の暮らし向きがこれほどよいとは驚きである。なぜ世界経済の歩みから20年近く逆行していながら、ここまでの地位を保てるのだろう。マラソンレースみたいなものなら相当遅れを取っているはずなのである。一方で、前々から言っていることであるが、日本の一人当たりのストックは米国を抜いて世界一だ。これは格差が年々開くことで説明できると思うが、総力が低下しないというのはかなり不可解だ。円高のおかげで政府が国債発行を増やすことができたことが大きな要因だろうか。しかし、円高といっても、20年前のせいぜい2倍か3倍にしかなっていない、とても全体の流れを説明できるほどではない。特に次の「日本のGDP推移」を見ると、これでなぜ日本市場だけ極端に後れを取っているのかよくわからなくなる。昔、評論家の竹村健一氏が「日本は戦後50年で金持ちになったが、どうせ50年たったらまた貧乏になるんだ」といっていたのに、ちっとも貧乏にはならない。しかも最近の円安で、どうもまた景気が回復してきた。普通の国は自国通貨が安くなると貧しくなるのだが日本は企業業業績が向上するので逆に金持ちになった。昔の人は「黄金の国ジパング」などと呼んだそうだが、日本は金目の物とは相性がいいらしい。

「富裕層のほとんどが高齢者」だという話は私の思惑とは異なっているが、次の記事も面白い。日本には100万人以上の富裕層がいるからセレブも多いのだとしているが、若者は何十億円保有していても、セレブ的生活を好まない傾向があるのではなかろうか。若者の資産家というと、かのジェイコム男を連想するが、彼などは普通と変わらないような暮らしぶりをしているようだ。世界的大富豪のウォーレン・バフェット氏もそうらしい。人まねが嫌だという人が好きなように生きているだけだと思うが。

小学校のとき、クラスの皆で授業の代わりに東京オリンピックを見ていた。そのころ日本のGNPがイタリアを抜いて「どうだすごいだろう!」と元海軍士官の担任の先生が得意そうに語っていたことを思い出す。あのころと逆のことが起こっていたのだから、今頃またイタリア(先の統計では27位)と並んでいてもよさそうなものである。ひょっとすると、報じていられるほどのバブルなど、最初からなかったのだとも考えられる。実際、私が直接耳目にするものでその当時バブルを暗示させるようなものはたいしてなかった。自分自身の性格が世間と逆のものを好んで行うようなものでもあったせいで、みなと逆のものを意識的に見出すところがあったのかもしれないが、当時の新聞を見ても元大蔵省の役員が「大暴落が来る。私は手持ちの株はすべて売り払った」だとか、テレビのインタビューに町工場長が「景気なんか全然よくなってきてないよ!」といっていたことを覚えている。1989年の中ごろだったと思う。少なくとも、皆が皆浮かれていたわけではなかった。今でも同じだが、暴落、暴落と声高に叫ぶものが多いのは昔も今も変わらない。多分現実は伝えられているのとはあべこべに、証券会社の窓口では「もう天井だから株なんかやめましょうよ!」といっていたところもかなり多かったはずである。大体5件に1件しか逆の意見がないと、「みんなこういっている!」と騒ぎだすのが大衆というものである。そうすると、初めは逆の意見を持っていた大衆もその他大勢の大衆に迎合するから、多数派の意見が次第に膨らみ始めて巨大な核を作るのである。

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