森の散歩

アクセスカウンタ

zoom RSS ノイマンはマジシャンだったろうか

<<   作成日時 : 2014/02/21 17:14   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

もう半年以上も前になるか、昨年の子供の日が終わったころに「チューリングの大聖堂」という本を見つけ、安いので衝動買いしたのだが、分厚い書物なのでそのまま積読状態になっている。安いといっても、相対的に安いというだけで、価格自体は3500円以上もする。650ページもあって1枚当たりが安いというだけだ。

ミントブルーの帯の裏に、「20世紀最強のテクノロジーは原子爆弾ではなく、実はソフトウェアだった―そしてどちらも同じ人々が創っていた」と書かれている。そしてちょっと意外だったのが、主役を務めたのが、英米系のアングロサクソンではなくて、アジア民族との血縁も濃さそうなハンガリー(マジャール)人であったことである。

そもそもマンハッタン計画の始まる元を作った人物がハンガリー出身のレオ・シラード(T898−1964)であった。はじめはドイツが核爆弾を開発することは疑問の余地はないと踏んでいたかららしいが、どうやら間違いだと分かってからは一転核開発反対派に回った。アインシュタインにルーズベルト大統領への原爆開発嘆願書を書かせるように尽力したことで知られるが、頭の回転そのものはアインシュタインよりも速かったというから、ちょっと驚きだ。そのほか水爆の父のエドワード・テラー(T908−2003)、空気力学のセオドア・フォン・カルマン(T881−1963)、ユージン・ウィグナー(T894−1976)もハンガリー人だ。

そして極め付きは本書の主人公ともいえるジョン・フォン・ノイマン(T903−1957)だ(下の写真)。ハンガリー名をノイマン・ヤーノシュといった。ハンガリーでは日本語同様に苗字を先に呼ぶ。わずか53歳で死んだのは悪性腫瘍のため(*)らしい。最後は脳にまで腫瘍が回って人桁の掛け算もできなかったそうだが、史上最もIQの高かった人物として知られる。記憶力も驚異的で子供のころハンガリーの電話帳を丸一冊暗記して遊んだという。多分10万人はいただろう。渡米してからは、エンリコ・フェルミが彼とよく会話を交わしたが、フェルミの知能(IQ180は越えていた)をもってしても会話の速度が速すぎてついていけないことがしばしばあったという。計算能力も驚異的で、フェルミが大型計算尺で、ファインマンが卓上計算機を用いても、ノイマンが暗算で得た答えほど正確ではなかったという。ある時自分の発明したコンピューターENIAKと計算を競い合ったが、ノイマンが勝利したという。そうしたエピソードから、ノイマンのIQは250以上300とされているが、どういうわけか、ギネスなどには採用されないみたいだ。

画像


(*)核開発にあたって大量の放射線を浴びたからだとされている。マンハッタン計画に従事した科学者たちというのは存外長命だが、やはり虚弱な質には放射能はかえって毒であるようだ。ノイマンと仕事を共にしたフェルミもやはり放射能でやられたらしい。
ノイマンのIQが250以上だというのは、250まで計測できる知能テストで満点を取ったからだろうが、それは当時のハンガリーのテストでそういう点数を獲得したという話に過ぎない。日本でも、私が子供のころのIQテストと今のテストとはだいぶ異なる。昔の知能テストというものは、ただ速度を競うだけで、問題が単純すぎて、200を超えるものが続出したので、「これはおかしい」ということになって、以来廃止になったものと思う。ノイマンの受けたテストというのも、おそらくこのたぐいのものであったのではなかろうか。だから正式には認定されないものと思われる。ちなみに、ギネスの認定している世界最高のIQの持ち主は、米国ミズーリ州在住のコラムニスト、作家、講師のマリリン・ボス・サバント(1946.8.11−)の228だそうだが、変動が激しく、5度の計測ではそれぞれ、167,186,218,228,230だったとウィキにある。はじめの167というのは何かのアクシデントのため、実力が出せなかったのだろうが、知能テストなどというものは、本来そんなものだ。

それに、如何に初期のコンピューターであったとしても、計算能力で人間に負けるというのはおかしい。神経伝達速度というものを考えてみればすぐわかる(*)。おそらくノイマンのジョークではなかったかと思う。それまでも、たびたびマジックのようなことをして仲間をからかってみたものの、まるで気が付かないので、そろそろ種明かしをしようと思ったのだが、こんなわかりやすいことでも、またしてもみな引っかかったというほどのものだろう。科学者というものは、何とも子供のように無邪気で疑うことを知らないものだと思ったに違いない。そのうち機会があったら真相を聞かせてやろうと思っていたが、その前に病気になって死んでしまったのだろうと思う。それで190か200くらいはあるだろうが、250などはなかろうというので、あまりまともに受け取る調査機関というのはないわけだ。

(*)大脳皮質は、規則正しい6層の神経細胞層より構成されることがわかっている。場所によって異なるが、1.5〜4.0ミリだ。皮膚の厚さと大体同じくらいだ。6層あるから、頭の回転が2倍速いものは多分2^6=128倍物事を深く考える能力があるのだろう。

記憶力が広大無辺であったというのもかなり疑わしく、それほどもの覚えにたけていれば数百か国語ぐらい自在に操れてしかるべきなのに、驚異の記憶力の男なるものを調べてみても、全く該当するものはない。スーパー頭脳の持ち主なら、フェルマーの定理くらい簡単に解けただろうが、そういうことも知られていない。創造力のさしてない秀才タイプの人であっても、難問を解くのに支障はないはずだからだ。



確かに、アインシュタインの倍くらいの回転があったのであれば、いろいろな疑問を解決していてもよさそうなものなのに、業績はアインシュタインのほうがずっと上である。「ノイマン型コンピューター」と名を残してはいるが、コンピューターの原理そのものを見出したのは、アラン・チューリングという数学者である。ノイマンがゼロから創ったものではないのだ。まあ、創造性と頭の回転とはあまり比例しないということは昔から言われていることだ。

IQなどというものは、正直バカのほうが一割ほど低くなるのが当たり前なものだ。知能テストは5択問題のようなものが多いので実力は測れないのだ。仮に設問が50個ある知能テストを考える。二人の者が同じテストを受けたとして、正直者はちょうど半分しかわからなかったのでわかったところだけ回答を書き込んだ。もう一人の者はわからないところはあてずっぽうで回答した。そうすると5択問題だから2割は平均してあたる。全体にならせば正直者より1割アップだ。運よく倍も当たるものがいれば、2割アップだ。そうすると、IQ100の男よりもIQ120の男のほうが頭が回るとはにわかには言えなくなる。第一高校生くらいより以上になれば、こんなテストをまじめに受けようなどという人物などめったにいないだろう。大人が必死になってやるようなものとはまるで見えない。知能テストの偏差値が正規分布の形状を示すというのも、こうしたランダム性を表しているものだともいえる。個性のない1億人の集団が、好き勝手に思うところをチェックしたものでも、やはり同じようなグラフができるだろう。これは知能というものが人為的には操作できない遺伝生得的なものであることを強く示唆するものだ。育て方云々で大きく変更するという巷の説を受け入れるならば、多少いくつかの大きな波が現れるものである。例えば高速道路を走行している車の列に必ず集団グループが生じることとか、貯蓄の分布グラフにいくつかの緩やかな山があるということなどである。


◇急にこういったことを書きだしたのは、ネットでブッシュ元大統領のIQがやはり120以上はあったという記事を見たからだ。案の定ただのうわさだ。大衆というものはその場の雰囲気だけで理由もなしにもうどうする。まるで牛馬である。知能の高いものというと、ノーベル賞受賞の学者博士などを連想すると思うが、案外天才といわれる人のIQはそれほどでもなく、政府関係者などの要人に多そうなこともやや意外であった。日本の場合でも、たいてい揶揄されることが多いが、やはり真相はそれなりに優秀なのもちらほらいるようだ。それにしては日本の政財界で昨今流行しているしきたりには狡猾さがなくいつも軽佻浮薄には見える。世相というものに染まっている。政府関係者が大衆一般の真似をしても意味がないだろう。・・・IT産業に従事する者もIQの高いものが多いが、そういう集団を集めている人物本人のIQは案外らしい。ビル・ゲイツ氏などは例外的にかなり高くて165ほどもあるようだが、それ以上のものになるとむしろ社会からの落ちこぼれのようなのが増えてくるという。生得的に周囲とは異なるので、かなり偏屈になることが多く、どうしても自閉的になる。よほどうまく声掛けをしないと社会に出て共同作業を行おうとしないので、そこが難しいのだそうだ。そういえば諸葛孔明などの獲得にはさんざん苦労したということが三国志にあった。


チューリングの大聖堂 [ ジョージ・ダイソン ]
楽天ブックス
ジョージ・ダイソン 吉田 三知世 早川書房発行年月:2013年02月22日 予約締切日:2013年0


楽天市場 by チューリングの大聖堂 [ ジョージ・ダイソン ] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ノイマンはマジシャンだったろうか 森の散歩/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる