テーマ:人物

永田鉄山

10年位前だろうか、津本陽の「日本剣客列伝」というのをかいた。その前からずっと永田鉄山がどういう場面で斬殺されたのか知りたかった。剣道の達人である相沢中佐は、河内守藤原国次の名刀で、永田少将を夏服の上から袈裟掛けに三度斬ったが、どうしても斬れなかった。挙句は自分の左指4本に骨まで達する重傷を負ったそうである。竹刀剣道では、刃筋のことを全…
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あらゆる病気は心因性であるーグロデック

最近ようやくグロデックの「エスの本」というのを手にした。「ある女友達への手紙」という形式で書かれた一般向けの本だ。ゲオルグ・グロデック(Georg Groddeck 1866-1934)とはフロイト(1856-1939)に「超自我、自我、エス」の3層構造を気づかせるきっかけを与えた人物であるが、生憎全くその名は知られていない。フロイトと…
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安重根と伊藤博文

何年かぶりに、安重根を検索して見ると、最近になって随分彼に関する本が出されていたことを知って、早速その中の一冊「韓国人が知らない安重根と伊藤博文の真実」というのを取り寄せてみた。筆者は、中国生まれの韓国人3世の金文学という人だ。朝鮮(大韓国のことを「韓国」と呼んで統一しているのが少しややこしい。 パラパラとページをめくってみると、…
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『カント先生の散歩』を読んで。

夕方に「伝票番号未登録」の状態のままメール便でポストに届けられた。たまにはこういうこともあるのかと思って、よく見たらクロネコではなく郵便局のメール便に代わっている。「ゆうパケット」というものだ。届いた本をパラパラ繰っていると、カントが59歳で手に入れた家というのが出てきた。一見建坪25坪くらいだが、高さが4階建てくらいありそうに見える。…
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『フロイトとユング』

講談社学術文庫の昔の対談集だ。原本は1978年11月に思索社から出版された。40年ほど前だ。河合隼雄(1928~2007)がユングの孫弟子、小此木啓吾1930~2003)がフロイトの孫弟子にあたるそうだ。小此木さんは医学部だが、河合さんは京都大学の数学科の出身。本ではユング派の人々を「ユンギアン」、フロイト派を「フロイディアン」と呼んで…
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「アンベードカルの生涯」

光文社新書から古い訳本の復刻版が2005年に発行された。ダナンジャイキール・というインド伝記作家の原文。2段重ねで読みごたえがあるが、不可触民の生活がそれほど悲惨なものなのかについては少しばかり疑問もある。数が多ければ、それだけ知恵を発揮して生活を改善することが出来るからだ。 私にとって、不可触民とは「森の住民」のイメージだ。白雪…
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ピート・グレイ(1915-2002)

「私のしたことは勇気ではない。勇気はダイヤモンドではなく、戦場にある」という言葉を残した。 リトアニア移民のピート・グレイは、6歳の時、トラックから落ちて右腕を切断したが、1932年にベーブルースの予告ホームランを見てプロ野球選手になる決意を固めた。17歳のころである。 早速片腕でスイングと捕球、送球の練習を始めた。スイング…
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『西郷隆盛伝説』

2007年4月に刊行されたものの文庫版を読んでいる。筆者の佐高信氏は、1945年、山形県酒田市の生まれ。庄内酒田は豪商本間氏の財力が維新後も物を言った。「本間様には及びもないが、せめてなりたや殿様に」の本間氏である。こんなところに米相場の本間宗久が絡んでくる。マネーのおかげで会津のように寂れることはなかったらしい。 西郷隆盛作の漢…
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『山下奉文正伝』

やました・ともゆきと読む。たぶん当て字だと思う。どう読んでみても「たいぶん」としかよめない。兄は「奉表」(ともよし)、弟は「奉守」(ともたか)といった。山下泰文の生まれは、高知県の香美郡というところだから(*)、昔であっても東京のほうの人は読めなかったかもしれない。果たして、故郷の土佐を離れて、広島にある幼年学校に入学した際、「ともゆき…
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『ウィトゲンシュタイン―天才哲学者の思い出』を読んで

教え子のノーマン・マルコムが書いた本だ。やや鋭い人だったという印象が薄れるような書き方である。また聞きというものは当てにならないことを感じさせる本であったが、この書物で語られていること自体があてにならないという意味ではないことはもちろんである。 大柄な人だと思っていたが、ウィトゲンシュタインの身長は175センチくらいで、ほっそりし…
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『無念なり 近衛文麿の闘い』

第2章の終わりまで読んだところでこれを書いている。確か昨年の夏頃に読んだ『近衛文麿~教養主義的ポピュリストの悲劇』と似たような内容だと感じたが、より強く通念打破的なものだ。ずっと以前、インターネットを始めたころだから15年ほど前のことになるかと思うが、歴史散策が趣味だという人物が「大嫌いな人物」の筆頭に、近衛文麿を上げているのに出くわし…
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『天上の歌―岡潔の生涯』を読んで

表紙に、長靴をはいた岡潔が飛び跳ねている写真が載っている。これは当時アメリカで「ジャンポロジー」という学問がはやっていたので、雑誌記者かなんかが洒落のつもりで撮影を頼んだところ、本人も面白がっていやいやながら承諾したという。おかげで犬の命が一匹救われたのは、冥利に尽きることであったそうだ。 茶色い帯の裏側にこういうことが書かれてい…
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『白い死神』を読んで。

1939年11月、第一次ソ連―フィンランド戦争(冬戦争)時代の英雄シモ・ヘイへ(1905-2002)の話だ。一人で542人(ウィキには「確認戦果505名射殺」とある)のソ連兵を狙撃したのが「死神」と呼ばれた所以なのだろう。実際にはサブマシンガンの名手でもあり、こちらも合わせると1000名かそれ以上を射殺したといわれている。本書の冒頭が「…
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バグワン・シュリ・ラジニーシ(1931.12.11-1990・1・19)

NHKシルクロードの主題曲で有名なミュージシャンの喜多郎もスワミ・デヴァ・セトゥという名でラジニーシの教団の一員であった。 1980年代アメリカオレゴン州に5000人を超す巨大なコミューンを建設し布教にあたっていたが、やがて脅威とみなされるようになり、リーダー格であったものの殺人事件をめぐって内部調査をアメリカ当局に依頼すると、ラ…
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フェルディナンド・デマラ(1921-82)

正式には、フェルディナンド・ウォルト・デマラ・ジュニアという。大変面白い人で、職業詐称の神様のような人物だ。何時かテレビで「本を見ながら心臓の外科手術をやった人」というのをやっていたが、彼のことだった。人の役に立つことばかりをして、常に周りに喜びを振りまいていたから、偽物であることがばれても、生涯無罪放免であった。 高校中退であっ…
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松永安左エ門(1875.12.1-1971.6.16)

大下英治氏の「電力こそ国の命」という本の主人公である。主人公などというと小説の主人公のようであるが、実在した人物で、東の電力王が福沢桃介なら、西は松永安左エ門だ。1911年に電気新聞に連載した同名作品に大幅加筆したものだそうだ。この前、ドストエフスキーの「死の家の記録」を読んで、財産の蓄積は自由を求める心情から発生しているものであったこ…
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ノイマンはマジシャンだったろうか

もう半年以上も前になるか、昨年の子供の日が終わったころに「チューリングの大聖堂」という本を見つけ、安いので衝動買いしたのだが、分厚い書物なのでそのまま積読状態になっている。安いといっても、相対的に安いというだけで、価格自体は3500円以上もする。650ページもあって1枚当たりが安いというだけだ。 ミントブルーの帯の裏に、「20世紀…
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ベニート・ムッソリーニ(1883.7.29-1945.4.28)~①

清水書院の同名の本を読んでいる。「人と思想」シリーズの一冊だ。 1943年7月24日、に開催されたファシズム大評議会では、賛成多数でムッソリーニの統帥権を国王へ返還することが可決された。ベニートの甥のチアーノは「ヒトラーは常に我が国を欺いてきた。もはやドイツと手を握り続けるべきではない」といった。それでも、何とか国王の信任を獲…
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唐人お吉について

唐人お吉というのは、ハリスとの関連で実在した斎藤きち(1841-90)のことをさすのが一般である。ところが戯曲などのつたえている唐人お吉は、おそらく全くの作り話であって、実際とは真逆といってもよいほどであったらしい。 まず初めに、きちは日本人なのに、なぜ「唐人」と冠せられているかという問題がある。別称だという意見があるが、…
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ジェシー・リバモア(1877.7.26~1940.11.28)

『世紀の相場師ジェシー・リバモア』(角川書店)を読んだ。近頃流行のFXトレードの祖となるような取引法を開発したなどというコメントをものしているサイトを見たのだが、そんな印象は全く受けなかった。ヒトにより心象がひどく異なるのかもしれないが、相場に食らいつく人物というのも、何かゲテモノ食いの一種なのかもしれない。この人物も腹が膨れたり縮んだ…
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世界のジャンヌダルクについて

2013年の大河ドラマに決定した「八重の桜」の主人公である新島(旧姓山本)八重(1845-1932)が、「日本のジャンヌダルク」なんだそうである。今年は綾瀬はるかが彼女の役柄に挑戦するらしい。しかし、満86歳まで生きた人間のことをそんな風に呼び習わしてよいものだろうか。そこで、ジャンヌになぞらえられたものたちを調べてみた。 ジャン…
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金子直吉(1866-1944)

「初夢や太閤秀吉ナポレオン」などという妙な句を物した男であるが、一応俳号を「白鼠」というそうだ。彼が活躍したのは、1894年から1927年、28歳から41歳の頃までの13年間ほどに過ぎないのだが、その期間にただの個人の一商店を三井、三菱を凌駕するほどの大商社に為した。だからさぞかし今日まで名を残しているだろうと思いきや、教科書や参考書に…
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孫文(1866-1925)の手紙

中華民国建国の父とされる孫文は、多数の書簡を日本の士と交わしている。特に政治家の犬養毅とは昵懇で何度も往復で近況を報告する中であったらしい。その犬養毅(当時第二次山本権兵衛内閣の逓信大臣)宛の1923年(民国12年とある)11月16日付のかなり長い手紙には次のようにある。 「・・・しかるに、日本は中国の革命にたいして、(中華民国成…
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大杉栄(1885-1923.9.16)

アナーキズムについて考えていて思った。これはどう見ても『無政府主義』などという文句をあてがうべきではない。『完全自由主義』のほうがよほどすっきりする。それなのに、なぜ斯く命名されるのかというと、こういう自由主義は即ち政府の敵だからである。がんじがらめの状態に縛り付けておいたほうが、国家としてはよほど安泰だ。ありがたいことに、大多数の人間…
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『マルタの碑』という小説を読んで~第一次大戦まで

山口多門(下の写真)の伝記のようなものである。第1次大戦時、日本海軍の軍艦が地中海に派遣されて少々の活躍をしたという話。民族自立にかかわる戦争の火付け役は、ほかならぬ日本自体にあるのにもかかわらず、この程度の派兵しか行なわなかったというのが欧州先進諸国の心象を大分悪くしたものと思う。もちろんこの小説には日本海軍の得意として栄誉のように描…
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リーゼ・マイトナー(1878-1968)

1938年のクリスマス休暇をスウェーデンで送っていた彼女がウラン元素の核分裂によって膨大なエネルギーが生じるということを計算によって導いたという話は少なくとも科学史に興味のあるものの間ではよく知られている(*)。もっともウランからバリウムが生じるという実験結果と、ボーアの原子の液滴モデルが正しいと仮定してのことではあるが。  マイトナ…
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マリー・フランソワーズ・テレーズ(1872.1.2-97.9.30)

――イエスは言われた。「からしの種粒ほどの信仰があるならば、この山に、『ここからあそこに移れ』というとしても、それは移るのだ」・・・マタイによる福音書17:20。―― テレーズというのは、いわゆるリジュのテレーズという人のことだ。1997年10月19日にヨハネ・パウロ2世によって教会博士の称号を与えられた。教会博士は全部で33人い…
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独裁者~④ムアンマル・アル・カッザーフィー(1942.6.7-2011.10.20)

カッザーフィーとは、リビアのカダフィー大佐のことである。リビアは日本の4.7倍の広さがあり、石油埋蔵量で世界9位、天然ガスの埋蔵量で世界22位だという。国家が石油や天然ガスを売買して得た利益の一部を国民に分配するという経済システムを持つ国を「レンティア国家」(*)という。サウジアラビアだとかアラブ首長国連邦だとかトルクメニスタンなどがそ…
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独裁者~③サパルムラト・アタイェヴィッチ・ニヤゾフ(1940.2.19-2006.12.21)

前回、ポル・ポトについて調べているうちに、彼が海外で騒がれているほどの「悪の権化」と言った人物でもなさそうだということが分かってきたので、今度はどちらかというとその治世に今のところ国民が満足しているような独裁国家について調べようと思う。日本と比べれば相当ましだというほどの意味だが、かなり好き勝手やっても、あのようにうまく行くというのが独…
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