テーマ:アジア

太平洋戦争は聖戦だった。

大東亜聖戦碑というのがどこそこにあるそうである。多数派が聖戦だと思っていたなら、聖戦というのが民主主義的である。それを後世のものが手前勝手に解して醜戦などと決めつけるのははなはだ間違っている。何度も言うようだが「昔の人間より今のもののほうが何倍も知っているぞ」という思い上がりというものは非常な誤謬である。今の時代のものは幅広くすべてのも…
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『真珠湾の日』

半藤一利氏の本だから常識的なことが書かれているのだろうと思っていたが、どうもそうでもないような書き方である。現在でも健康食品の広告などによくみられる手口を思い起こしてみれば、過去の記載が如何にあてにならないかということがわかる。無効例を隠して有効例だけを集めれば、いくらでも現実離れした記述が可能になる。多数派は常に虚偽の方を好むというこ…
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『ガダルカナルを生き抜いた兵士たち』を読む

読み終って、つくづく歴史というものは勝者の都合の良いように後になってまとめたものであることをつくづくと感じた。過去のことは永久にわからずじまいなのであるから、戦争のような人々の感情が入るものほど後になってからの創作の割合がずいぶんと多くなるのだ。だから歴史教育に通じている社会科の教員など程史実に残された資料を信じ込んでいる傾向がみられる…
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『人間爆弾桜花発進』

桜花もの5篇を集めた特攻空戦機。佐伯正明上飛曹、酒井啓一上飛曹、大沢博零戦搭乗員、伊藤久雄整備員、武田綱吉一式陸攻搭乗員らの実践記。特攻ものにつきものの「散華」などという表現が気に入らないが、閉じ込められた方にしてみれば、最後の瞬間までの限られた時間は、人間爆弾と人間魚雷とではどちらが楽だったろうかなどということを思った。 「同期…
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旧陸軍の社会主義運動について

社会主義だとか共産主義だとかいうと、それだけで資本主義よりも劣った政体であると無条件に決めてかかるというものがやたらと多い。それもソ連だとか中国などといったいじめられっ子特有の反抗的国家のみを引き合いにして云々するものばかりである。果たしてソ連のスターリン政治が失敗だったかというと、どうにも肝心の子孫の国では「祖国の英雄」などと担ぎ上げ…
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栗林兵団司令部の最期

もうすぐ終戦記念日だということで読んだのだが、考えてみれば終戦の日を8月15日なんていう風に勝手に決めたのは理屈に合わない。当時の国際法に照らしてみても9月2日の調印の日が正式な終戦の日だ。こんなところにも日本の非常識さというものがうかがえる。 陸軍軍曹の龍前新也という人の60ページほどの作文を読んだのだが、硫黄島の戦闘を事実上指…
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『シベリア出兵』(中公新書)をよんだ

日本人にとってのシベリア抑留と、ロシア人にとってのシベリア出兵の思いとはほぼ同等だ。前者とは異なり、後者の場合は本土にいきなり侵入して乱暴狼藉を働いたのだから、ロシア国民の悪感情もそれだけ強いと想像される。日中戦争で侵略された中国側が被害感情を増幅させて伝えているのと同じだと思う。本土を侵略蹂躙されたものの怨みは強い。何か国かの共同出兵…
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『北海道を守った占守島の戦い』を読んで

制空権の制圧という観点から太平洋戦争を簡単に眺めている書物で、昭和18年4月の本土空襲に衝撃を受けた大本営がミッドウェー、アリューシャンの制圧をもくろんだという話から、北方の様子が描かれる。太平洋戦争というと、つい南方の話が中心なのがほとんどであった。やや異なる視点から見た戦史ともいえる。ただし、ノモンハン事件で、日本軍の97式戦車がソ…
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安重根と伊藤博文

何年かぶりに、安重根を検索して見ると、最近になって随分彼に関する本が出されていたことを知って、早速その中の一冊「韓国人が知らない安重根と伊藤博文の真実」というのを取り寄せてみた。筆者は、中国生まれの韓国人3世の金文学という人だ。朝鮮(大韓国のことを「韓国」と呼んで統一しているのが少しややこしい。 パラパラとページをめくってみると、…
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「仏教の思想12」・・永遠のいのち(日蓮)

日蓮上人という人は、およそ他者の見解を受け入れないけしからん人のように世間では噂されているが、そんな噂はとんでもない大誤解なのだということがこまごまと書かれている。大体鎌倉仏教の改革者の中で、日蓮だけが天台智顗の教えに何ら懐疑心を抱かなかった。ただ一人の保守派であった。日蓮が何か新しいものの創造者であるかのように見えるのは、中世の武…
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『古仏のまねび〈道元〉』

禅は仏教の中で最も老荘思想に近いという学者もいるそうである。しかし、最も体形のない自由な思想であるから、同時にもっとも遠い派もありそうな気もする。近い派が最も多いということだろう。体系のなさは陳腐化につながる。簡単なもの思いで悟ったような気になる者の多いことだ。つまり一般社会に害毒を振りまく温床になりかねない。そこが最大の欠点といえる。…
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『戦前の日本』という本を読んで。

2016年2月に第一冊が出たが、その第一冊のあとがきに2017年1月付のあとがきが載っている。説明書きがないのでなんだかわからない。筆者は、『ヒトラーの経済政策』のフリーライターの武田知弘氏。明治以降戦争前までの「教科書には載っていない」ショートヒストリー34篇からなっているが、小林多喜二の話など教科書に載っていそうな話もある。しかしお…
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「仏教の思想9」生命の海(空海)

湯川秀樹(1907-81)氏は『天才の世界』の中で空海を最も愛する天才の一人として述べているそうだ。『目に見えないもの』の中でも高く評価しているらしい。空海(774-835)の芸術才能にはきわめて偉大なものがあったとは梅原猛氏の言いだ。禅や浄土はどことなく暗い。阿弥陀仏を表に出せば、勢いこの世の人生には後ろ向きの印象を与えるのは直感的に…
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「仏教の思想5」…絶対の真理〈天台〉

日本仏教の母といえば天台宗だといえるとは梅原氏の解説でなくても普通に考えてみてもそういうことになる。その前に今度の本は中国天台だ。仏教の方の人としては、田村芳朗という1921年生まれの東京大学名誉教授が執筆している。 お経の書というと何か哲学めいたものを感じるが、そうではなくてあれはむしろ叙事詩なのだ。マハーバーラタやラーマーヤナ…
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不安と欣求〈中国浄土〉

仏教の思想の8番目だ。仏教シリーズもちょうど半分取りそろえたが、第7巻の「無の探求(中国禅)」は昭和53年ころかった単行本があるのであと5冊取りそろえたら本シリーズもひとまず終わりだが、梅原氏が嘆いているようにシリーズで法然を取り上げなかったのは欠点だ。むしろ仏教の正当性ということでは、日蓮宗だけ、人生の目的意識を持つという点で宗教離れ…
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絶望と歓喜〈親鸞〉

角川ソフィア文庫の「仏教の思想」10を読んでいる。前回述べた荘子の無為自然と浄土教の自然とは深いつながりがあったらしい。浄土三部経の一つ『大無量寿経』が漢訳された時期が三国から西晋末までの老荘思想全盛期に当たっていることと、中国の学者の書いた注釈が本文に紛れ込んだようなこともあるそうである。 梅原猛氏が最近1996年に序文を書いて…
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歎異抄

親鸞の弟子の唯円が書いたものといわれているのは知っていたが、日本三大文学の一つに挙げられるほどの名作でもあるそうだ。世界的に見ても最高傑作だという。 しかしそれほど優れたものだというのは聞いたことがなかったのは、多分半世紀ほど前の世相が、何でも外来のものが一番だという空気に覆われていたからだとも思う。和製のものが見直されてきたのは…
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日本の神話

中公文庫の『日本の歴史①~神話から歴史へ』を参考にして書いている。1973年に初版が出されたという。原文は井上光貞氏(1917-1983)が1964年に書いたそうだ。50年も前のものだから、最近のものとは齟齬があるかもしれないが、どうせ歴史など解釈次第で、今後どしどし変えられていくに決まっている。特に第二次大戦の物語などである。この前も…
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「ダライ・ラマと転生―チベットの生まれ変わりの謎を解く」

国を挙げて転生を信じている。信じているというが、現実にあることであるなら、別の言葉を使った方がいいのかもしれない。大概は新しい時代のほうに向けて人口は増加するものであるから、『わが魂は生まれたての唯一ユニークなものだ』と思う人が多いのだろう。時間の経過と人口の増加が逆向きである場合は、魂の渋滞というのが起こっているのかもしれない。 …
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無限の世界観〈華厳〉

角川ソフィア文庫仏教の思想の第6巻であるが、第7版になる。 華厳とはいかにも華やかな名称である。華やかで荘厳だという意味だろう。花で装い、花で飾ること。「花飾り」を意味する言葉だと、序文にある。その「花」も、実は中華の「華」なのかもしれない。筆者の一人である鎌田氏によると、唐代の中国人は牡丹の花を愛したから、きっと牡丹だろうという…
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「空の論理」―仏教の思想3

アビダルマに続いて、今度は中観を取り寄せた。今度のはナーガールジュナの中観だ。「空」とはサンスクリット語の「シューニャ」の漢訳だそうだ。「~を欠いている」を意味するという事から「実体がない」という言葉で置換されるという。 日本語で、単に「そら」と呼んだらスカイのことで、色彩の宝庫だ。「くう」と読むと、スペースといった意味合いだろう…
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アビダルマ

――日本は世界で唯一国民成長が停滞しているなどといわれるが、20年もそんな具合でちっとも追い抜かれない。成長の著しいのは中国とアメリカだけだ。それどころか一人当たり資産は世界一なんだそうだ。これはいったいどういうわけなのだろうか。一億人も人がいるとわけがわからないことが起こるようだ。――輪廻の業から抜け出せないとしても、永遠に楽園に生ま…
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『法華経物語』

仏教学者の渡辺照宏氏の本で、岩波現代文庫だ。岩波現代文庫は割と役に立つものが多いように思う。 「正しい・教えである・白い蓮の花の・経典」(サッ=ダルマ・プンダリーカ・スートラ)が原語だそうだが、「白い」はどこにも出てこない。法華経の中には仏陀の教えの中でも最も古い仏陀の教えであって釈迦などよりはるか以前だなどとあるらしいが、そんな…
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『人の運は「少食」にあり』

比較宗教学者の町田宗鳳氏の書いた本だ。1950年生まれの筆者は20年くらい大徳寺で修業したそうだ。臨済宗の大徳寺派といえば、一休宗純で有名なところだ。 巻頭、江戸時代の水野南北(1757-1834)の話に始まるのだが、大坂生まれのこの人がちょっと変わった観相師で、「人相など凶であろうと吉だろうと関係ない。粗食少食で運気は好転する」…
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アベノミクスは案外評価されているのかもしれない

街頭調査など聞くと、「いや景気悪いですね!」などという人のほうが圧倒的に多いが、これは建て前の意見であって、内心であるわけがない。貯金が3000万くらいあっても、「うちには貯金なんてないですよ」という人がほとんどなのと似ている。大体当たり障りのないことを言ってお茶を濁すのが一般人の心理だ。くさいものにふたという心理にも通じるものがある。…
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『火はわが胸中にあり』を読んで

1878年(明治11年)8月23日夜の竹橋事件のことを扱った岩波現代文庫だ。佐高信の『西郷隆盛伝説』にあったもので知った事件である。西南の役で西郷が敗れて9月に自害した翌年のことだ。5月には大久保利通が紀尾井坂で暗殺されている。ぜひ読んでほしいなどとあったから、知らない事件なのでなんだろうと思って取り寄せたが、文春文庫ではなくて岩波の方…
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『西郷隆盛伝説』

2007年4月に刊行されたものの文庫版を読んでいる。筆者の佐高信氏は、1945年、山形県酒田市の生まれ。庄内酒田は豪商本間氏の財力が維新後も物を言った。「本間様には及びもないが、せめてなりたや殿様に」の本間氏である。こんなところに米相場の本間宗久が絡んでくる。マネーのおかげで会津のように寂れることはなかったらしい。 西郷隆盛作の漢…
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「戦闘機『隼』」を読んで

また光人社の文庫本からだ。文庫本で廉価なので、ついこちらになる。それに簡単で中学生になればまず読める程度の内容のものが多い。こんな本ばかり読んでいてはバカになるのではないかという不安も少し感じる。碇義朗氏の作品だから、結構技術的な話もあるだろうと思う。昭和48年に出した単行本の文庫版らしい。 隼の愛称は、飛行第六十四戦隊の戦隊歌「…
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「永遠の飛燕」

日本軍では初の液冷エンジンを搭載した戦闘機だ。最高速度は、初期型で590キロとまあまあだ。正式には、三式戦闘機というらしいが、ウィキの評判はあまりよくない。米軍は「もっとも撃ち落としやすい戦闘機」と揶揄したほどだというが、筆者の田形竹尾氏は実戦でグラマン戦闘機と戦って逆に撃破している。わざわざ「愛機」と銘打つからには、自身の魂を機体に込…
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『悲劇の輸送船』を読んだ

戦争に関する文庫本は、ほとんど光人社NF文庫のもので、この書物もその一つ。昭和14年東京生まれの大内健二という人が書いている。小野田セメントを平成11年に定年退職して、執筆活動を始めたらしい。戦争について調べるにつれ、教科書よりも世間的通念のほうがずっと間違っていることに気が付く。教科書の誤謬を20%とすれば、世間の誤謬は80%だ。 …
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