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zoom RSS ゲルニカの悲劇の嘘

<<   作成日時 : 2011/07/06 17:18   >>

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嘘というほどでもないが、「最初の無差別爆撃」などというのはどうやら当らないようである。というのはゲルニカ爆撃の行なわれたのは1937年4月26日のことだが、戦略爆撃が戦争に有効であるという理論が普及したのは、すでに1920年代のことであり、スペイン内戦においては、その前年からフランコ側、共和国側を問わず、両軍によってかなり行なわれていたようであるからである。しかも、市民の殺傷は、ドイツ側ではなく、民族戦線側のほうが積極的に行なった模様である。それで、フランコ将軍を始め、ドイツコンドル軍司令官のフォン・シュペルレらは、「ゲルニカで都市を破壊し、子どもや尼僧までをも殺傷したのはわれわれに敵対するバスク民族主義者やアナーキストの犯行である。ゲルニカ爆撃は捏造である」と主張していたという。捏造ではなかったが、英米の戦史録に記載されているような、「死者1654人、負傷者889人」などという今日まで普及している大げさな犠牲者の数はまずでたらめであって、実際は死傷者の合計は最大300人程度のものであったという。それも、ドイツ空軍のみであれば、一般市民の犠牲者はそれほど多くならなかったのが、市民の数が減少することで工業力の低下を招くことに無関心であったイタリア爆撃機の参加が犠牲者の増大を招いたようである。翌年のイタリア軍のバルセロナ空爆(1938年3月16日から3日間にわたる)では、一般市民の死者1300人、負傷者2000人以上を出して、フランコやドイツはイタリア軍への不信感を募らせている。ただし、ドイツ空軍は人道的に市民の殺害を好まなかったというよりも、工業力の低下のほうに懸念を示していたようではあるが。

戦略爆撃理論は、第1次大戦で戦線の停滞による大量殺戮が行なわれたことを反省し、それを回避する目的で、まずイギリスにおいて研究された。このことは、「ランチェスターの法則」のところで少々述べたところでもある。1918年以降、英空軍元帥トレンチャードが率先して行なった。それを理論的に完成させたのがイタリアのジョリオ・ドゥーエ(1869−1930)だ。彼が1921年に書いた『制空』には、「もはや現代の戦闘においては戦闘員と非戦闘員の区別は明瞭ではないことから、戦争の早期終結のためには、軍事工業地帯への集中爆撃により、敵の体力を奪うことが肝要である」などとされ、これが『無差別爆撃』へとつながってゆく。本当のところ、軍事基地などよりも、一般の工業地帯をたたいたほうが最終的な犠牲者は少なくなるように思われる。戦闘員を標的にするよりも、非戦闘員、とくに女子や子どもを標的にするほうが、相手は降伏しやすいだろうからである。ただし、そういう行為は近々国際的に禁止されるに違いないから、そのこともあってか、ドイツ軍などはこの方法にはかなり難色を示していたようだ。

現代社会の住人は、ピカソの描く衝動的なゲルニカの悲劇から、おそらくこれにまつわる二つの大きな過ちを胸に懐いているようだ。ひとつは、無差別爆撃の始まりをこれをもって定めるという誤解。もうひとつは、これが一般市民2500人どころか、数万人規模に上る台悲劇だという誤解である。真実は、当時のスペインの内戦状態では極ありふれたものであって、爆撃の規模にしてもさほど大きなものではなかったということだ。ドイツ憎しという感情がひどく事実を捩じ曲げて後世に伝えられて来たに過ぎない。2500人の死傷者ではなく、300人程度というのが事実だとすれば、8倍も歪曲されて物は伝えられたことになる。おそらく、ナチのホロコースト600万人にしても同様だろう。ゲルニカの悲劇のことを考えてみると、ホロコーストに関しては直接ナチス憎しの感情の故に、8倍どころの歪曲ではない可能性のほうが大きい。50万人を超えていたとはまず思えない。おそらくドイツ政府は将来的に、賠償金の返還要求を起す権利があるのではなかろうか。


何時ごろから、ゲルニカの悲劇が誇張であることが明らかとなったのだろうか?このこともまたソ連崩壊後のことなのであろうか?どうも連合国側にとって好都合である記録については、相当の粉飾が隠されているものと疑うべきであるようだ。逆に枢軸諸国については、悪行ばかりが過大に扱われている。現代日本においても、あれだけ誹謗中傷を浴びている史上最悪の無能な菅直人総理の罷免が出来ないという現状をみても、まだまだ数多くの不義や疑惑が隠匿されていると見るべきである。


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